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アンケートの回答率を少しでも上げるためのTips(コツ)その2

更新日:2022年4月22日

アドレスでは、アンケートの入力だけではなく、郵送調査に関係するアンケートの印刷と封入、発送まで承っています。

これまでの業務実績から担当者が気がついた、郵送アンケート調査作成のTips(コツ)についての第2弾。今回も、あと少しの気遣いで回収率を少しでも上げることができそうなTipsについてご案内します。



1.アンケートに特徴が出るように工夫する

今日ではいたるところでアンケートが実施されているため、調査対象者は同じようなアンケートを同じときに複数抱えているかもしれません。「このアンケート」と記憶に残るように、また取っつきやすくなるよう、ちょっと工夫を加えるだけで数パーセントでも回収率向上につながるはずです。


a) フォントを考える

アンケートはだいたい同じようなデザインになるため、そこで利用されるフォントがアンケートの全体的な印象を決定します。調査内容が深刻な社会問題だったり、調査対象が官公庁ならば、アンケートの文字フォントは「明朝-ゴシック」のやや堅めのフォントがお奨めです。ただし、「明朝-ゴシック」の文書はありふれていますので、アンケートに特徴を出すためには他のアプローチを考えた方がよさそうです。

他方で、同じ研究者同士のコミュニティや民間企業への市場調査などでは、堅苦しくない、丸ゴシック的なものやメイリオなどの親しみやすいフォントを織り交ぜる方が取り付きやすく、効果を上げそうです。


b) 色紙に印刷する

目立つデザインでアンケートが作成できなくても、変哲のない白色の紙に印刷するのではなく、色の付いた紙でアンケートを作成すると、記憶に残りやすいでしょうし、調査対象者の散らかったデスクの上でも目立つはずです。


c)アンケート実施者の機関のロゴマークを記載する

アンケートは、ビジュアル的にも記憶に残りやすい体裁が効果的なはずです。実施者のロゴマークをアンケートのトップページに配置するのはお奨めです。また、機関(大学)などのロゴマークが利用しにくい場合には、機関名やプロジェクト名(の略称)を大きめに配置して視認性を高めるのもよいでしょう。


d)調査者の顔写真をアンケートに

欧米ではアンケートのトップページに調査者として、その顔写真を掲載することが少なくないそうです。私たちの会社ではあまり実施していませんが、回答者の心理的なハードルを下げる効果は望めそうです。


2.アンケート同封の依頼書について

アンケート調査の依頼書や説明書は、アンケートの実施理由や実施者の立場、また回答者の利益(不利益)について説明する重要な役割を果たします。いくら簡単なアンケートであっても、調査の趣旨が理解できなければ回答しにくいものです。ここは回答者の立場に立ってみて作成した方がよいところです。


a)導入はやさしく

よく見かける例で首をかしげざるをえないのは、アンケートの冒頭に難しくて長い研究題名を掲げてしまっているケースです。たとえば、「○○における××についての△△と□□の比較動態調査」という調査名の紹介です。題名が長くて理解しにくく、のっけから挫折させてしまいかねません。導入については調査名について分かりやすい表現を利用した方がよさそうです。

また(先の記事でも触れましたが)研究題名をそのまま記してしまうと、調査そのものとその目的が一緒くたにしてしまっています。調査の趣旨や目的、正式な研究題名は別途説明しなければなりませんが、上の例で「動態」を調べるのは調査者であって回答者には直接関係ないならば、余計な心理的な負担を回答者に与えない方がいいでしょう。

おそらくは学内の倫理委員会の審査対策として冒頭から科研費の研究題名を記載しているのだと思いますが、肝心の回収率を考えると逆効果になりそうです。


b)オーソリティを活用する

調査者が大学や研究機関に所属されているならば、そのオーソリティを利用しない手はありません。大学名をしっかり記載して信頼性を高めたり、ロゴマークなどを利用してビジュアル的にも分かりやすくするのは、効果的なはずです。

また、科学研究費補助金や自治体の助成の得られた研究のケースならば、省庁名や自治体名(文部科学省、厚生労働省、東京都)も記載すると調査の信頼性が向上するはずです。


d)調査者のURLやそのQRコードなど案内

突然アンケートを受け取った人(回答者)は、実施者がどのような人か、どのような機関に所属しているか、これまでどのような調査や研究をしているかをネットで確認すると思います。実施者が得体の知れない人ならば、回答すること自体が大きなリスクを生むかもしれないからです。

そのネットでの確認の手間で挫折する回答者もわずかながらでも存在するはずですので、研究室のURLやそのQRコードなど案内した方が回答を促進できるはずです。


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今回も当たり前と言えば当たり前のことばかりですが、ソツなく実施することで、アンケートの回収率はわずかでも上がるはずです。


アドレスでは郵送調査のアンケートの準備に携わらせていただく際には、こうしたちょっとしたTipsについてもご提案させていただいています。他にもいろいろノウハウがありますので、ぜひご相談ください!



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