ここ数年、国際会議のテープおこしのご依頼が増えてきています。特にコロナ禍の関係で、会議のオンライン化が進み、全世界どこからでも参加できるようになったためか、小規模の国際会議の依頼が増えているように思います。
国際会議では、通訳を介するケースと介さないケースがあり、また通訳入りの会議でも、同時通訳によるものと逐次通訳によるもの区別があります。今回は特に同時通訳の入る会議について、アドレスのサービスについて紹介したいと思います。
たとえば、日本語と英語が話され、同時通訳を介する国際会議の場合、録音は次の三つの系統となります。
Ｊ）日本語チャネル(Ch)の録音・・・日本語を解する人が聞く日本語ばかりになった録音。
Ｅ）英語Chの録音・・・英語を解する人が聞く、英語ばかりになった録音。
Ｏ）オリジナル言語Chの録音・・・発言のそのままの録音で日英がチャンポンの録音。音響業者は会場現地でそのまま流すので「会場音声」と名付けていることも多いです。
上のＪ）Ｅ）の通訳発言を含めた録音を対象とする文字おこしするケースで、お客様のメリットになるためにおすすめしているのは、ご依頼いただくのとは別のChの録音もお預かりすることです。たとえば、日本語Chの文字おこしをご依頼いただく際にも、英語Chもしくはオリジナル言語Chの録音をお預かりすると、とてもお得なのです。
何がお得になるかというと・・・
お得！ その１＝正しいChに録音されない場合も別Chに録音があれば聞き取り文字化します
すべての日本語発言を日本語Chに収録するのは、通常は通訳者が手元のスイッチを切り替えて行っています。ただし、尺が合わなかったり、スイッチの操作ミスで英語Chに日本語発言が録音されてしまうことがあります。日本語Chだけの文字おこしのケースでも英語Chをお預かりすれば、弊社ではそちらも聞き合わせて日本語文章を完成させます。
お得！ その２＝別Chの録音から発言者名を正しく記しておきます
少し長めの会議ならば、通訳は複数の通訳者で10～20分程度でローテーションを組んで行われます。たとえば日本語Chの文字おこしをご依頼いただいた場合、一人の通訳者が15分担当しているのならば、その間に5人の英語発言があっても、通訳者一人で日本語へ通訳されているわけです。そうすると、通訳発言からだけでは、発言者が代わっているのか、代わっていないかがよくわかりません。その場合、他Chの録音もお預かりできましたら、それを元に発言者をしっかり記してお納めしています。
お得！ その３＝通訳がしっくりこない場合は元発言を聞き取ることがあります
もちろん同時通訳は大変な技能と認めた上ですが、それでもやはり誤訳や言い間違いが少なからずあります。また、間違いとは言えないにしても分かりにくい発言は必ずあります。アドレスの制作担当者は、通訳の言葉を聞いて「あれ？」と気がついた場合、通訳前の元の発言の録音を聞き取って正しく修正することがあります。お預かりした資料を何度も読み返したり、録音を繰り返し聞き直すよりも、実際のオリジナルの発言を確認するのが手っ取り早いケースです。これは、アドレスの制作が効率的な場合に限るという限定付きですが、大変良いサービスではないでしょうか。
以上が、別Chの録音もお預かりするとお得であること、でした。いずれもなかなか行き届いたサービスだと思いますが、いかがでしょうか。
特に3番目の「元の発言を参照して通訳発言を訂正する」という作業については、有料版として「オリジナル言語参照」というサービスとして提供しています。これについてはまた後日ご紹介します。
国際会議については、日本語も英語も同じように得意にしているアドレスへ。ぜひご検討ください。
＝＝＝＝＝＝＝
ところで、話は少し変わりますが、冒頭でオンラインの国際会議が増えてきたと書きましたが、弊社がオンラインで立ち会うことも可能です。昨年からシリーズ的にご依頼いただいているケースでは、北米と欧州と日本をリアルタイムでつなぐため、日本での開催時間が早朝だったり、深夜だったりすることも少なくありません。当番地域が好きな開催時間を交替で決めているようですので、いつも誰かが眠そうな顔をしています。そんな時間帯でも対応しますのでお気兼ねなくご相談ください。
